最適なマイクは、何に使うか、どんな環境で使うか、そして予算によって決まります。このガイドを参考に選択肢を整理して、自分にぴったりのマイクを見つけてください。
用途で選ぶ
仕事のビデオ通話では、背景ノイズを抑えつつ声をはっきり拾えることが大切です。
- おすすめのタイプ:USBコンデンサーマイク、または品質の良いヘッドセット
- 重視したい機能:ノイズキャンセリング、簡単なセットアップ、コンパクトさ
- 予算の目安:50〜150ドル
おすすめモデル:Rode NT-USB Mini、Elgato Wave:1、Jabra Evolve2(ヘッドセット)、Logitech Zone Wired
配信者には、優れた音質に加えて、見た目の良さやゲイン調整・ミュートボタンなどの機能も求められます。
- おすすめのタイプ:マイクアームに取り付けたUSBコンデンサーマイクまたはダイナミックマイク
- 重視したい機能:カーディオイド指向性、本体のコントロール、RGBライティング(お好みで)、低遅延のモニタリング
- 予算の目安:100〜300ドル
おすすめモデル:Elgato Wave:3、Shure MV7、Blue Yeti X、HyperX QuadCast S、Rode NT-USB+
ポッドキャストでは、長時間聞いても心地よい、温かみと解像感のある音が好まれます。
- おすすめのタイプ:ダイナミックマイク(音響対策をしていない部屋)、またはラージダイアフラムのコンデンサーマイク(音響対策済みの部屋)
- 重視したい機能:温かみのある音色、軸外の音をよく抑えること、ショックマウントに対応していること
- 予算の目安:100〜400ドル
おすすめモデル:Shure SM7B、Rode PodMic、Electro-Voice RE20、Audio-Technica AT2020
ゲームでは、周囲の状況を把握しながら、チームメイトと素早くはっきり意思疎通できることが重要です。
- おすすめのタイプ:マイク性能の良いゲーミングヘッドセット、またはコンパクトなUSBマイク
- 重視したい機能:ノイズキャンセリング、跳ね上げミュート、長時間でも疲れない装着感
- 予算の目安:80〜200ドル
おすすめモデル:HyperX Cloud II、SteelSeries Arctis 7、Rode NT-USB Mini、ModMic
音楽制作では、正確な周波数特性と低い自己ノイズを備えた、最高レベルの音の忠実度が求められます。
- おすすめのタイプ:XLR接続のラージダイアフラム・コンデンサーマイク+オーディオインターフェース
- 重視したい機能:広い周波数特性、低いノイズフロア、音の立ち上がりを細かく捉える性能
- 予算の目安:200〜1,000ドル以上(インターフェース込み)
おすすめモデル:Rode NT1、Audio-Technica AT4040、Neumann TLM 102、AKG C414
動画クリエイターには、画面に映り込まずにクリアな音を録れる、持ち運びやすいマイクが必要です。
- おすすめのタイプ:ワイヤレスのピンマイク、またはショットガンマイク
- 重視したい機能:コンパクトさ、安定したワイヤレス接続、軸外の音をよく抑えること
- 予算の目安:150〜500ドル
おすすめモデル:Rode Wireless GO II、DJI Mic、Rode VideoMic Pro+、Sennheiser MKE 400
押さえておきたいスペック
Hz(ヘルツ)で表され、マイクが再現できる最も低い周波数と最も高い周波数を示します。
- 人の声:80Hz〜1,200Hz(基本周波数)
- 倍音を含む声全体:80Hz〜14,000Hz
- 音楽・楽器:20Hz〜20,000Hz(可聴域全体)
ヒント:声を録るなら、明瞭さが増す「プレゼンスピーク」(3〜6kHz付近の持ち上がり)があるマイクがおすすめです。
dB(デシベル)で表され、-38dBや-42dBのようにマイナスの値で示されるのが一般的です。
- 感度が高い(0に近い):細かい音まで拾えるが、背景ノイズも拾いやすい
- 感度が低い:ゲインを上げる必要があるが、ノイズを抑えやすい
ヒント:騒がしい環境では、感度の低いマイクに口を近づけて話すのが最も効果的です。
- カーディオイド:正面の音を拾い、側面と背面の音を抑える。ほとんどの人に最適
- スーパー/ハイパーカーディオイド:正面の収音範囲がより狭く、背面にもやや感度がある。騒がしい環境向け
- 無指向性:全方向の音を均等に拾う。複数人や部屋全体の録音向け
- 双指向性:正面と背面の音を拾う。対面インタビュー向け
ヒント:迷ったらまずはカーディオイドから。マルチパターンのマイクは柔軟に使えますが、そのぶん価格は高めです。
dB-Aで表され、値が小さいほど優秀です。何も録音していないときに聞こえる「サー」というノイズがこれにあたります。
- 非常に優秀:10 dB-A未満(スタジオ品質)
- 良好:10〜15 dB-A(ハイアマチュア向け)
- 許容範囲:15〜20 dB-A(低価格帯のマイク)
使う環境で考える
部屋の音響対策ができない場合は、こうした問題を抑えられる機材を選びましょう。
- ダイナミックマイクを使う:感度が低めで、部屋の雑音を拾いにくい
- マイクに近づく:5〜10cmほどの距離がベスト
- マイクアームを使う:机の振動を伝えずにマイクを口元へ寄せられる
- ソフトウェアのノイズ除去も検討する:RTX Voice、Krisp、アプリ内蔵のフィルターなど
音響対策なしの部屋に向くマイク:Shure SM7B、Rode PodMic、Elgato Wave DX、Shure MV7
音響環境が整っていれば、感度の高いコンデンサーマイクの実力を存分に活かせます。
- コンデンサーマイクが本領を発揮:細部やニュアンスまで余さず録れる
- 置き方の自由度が高い:口から少し離しても使える
- ラージダイアフラムも検討:より豊かで緻密なサウンドに
音響対策済みの部屋に向くマイク:Rode NT1、Audio-Technica AT2020、Blue Yeti、Elgato Wave:3
予算別ガイド
ちょっとした用途やビデオ通話、これから始める方に向いています。
- Fifine K669B:価格の割にしっかりしたUSBマイク
- Sony PS5 Pulseヘッドセット:マイクもそこそこ使えるゲーミング向け
- Logitech H390:通話向けのUSBヘッドセット
期待できること:基本的な音質、プラスチック製の筐体、機能は最小限
配信、ポッドキャスト、仕事の通話にも十分な品質です。
- Rode NT-USB Mini(99ドル):コンパクトで音が良い
- Elgato Wave:1(99ドル):配信者向けの機能が充実
- Audio-Technica AT2020USB+(149ドル):スタジオ品質
- HyperX QuadCast(139ドル):見た目も楽しめるゲーミング向け
期待できること:良好な音質、便利な機能、しっかりした作り
最高のUSBマイクを求める本格派や、XLRへの入門を考えている方に。
- Shure MV7(249ドル):USB/XLR両対応、放送品質
- Elgato Wave:3(179ドル):ソフトウェアも優秀な高級USBマイク
- Rode PodMic+インターフェース(150ドル〜):XLRのスターターセット
- Blue Yeti X(169ドル):プリアンプが強化されたYetiの上位版
期待できること:優れた音質、高級感のある作り、高度な機能
プロのポッドキャスター、ミュージシャン、放送スタジオ向けです。
- Shure SM7B(399ドル):放送業界の定番
- Electro-Voice RE20(449ドル):ラジオ局の名機
- Rode NT1+インターフェース(350ドル〜):スタジオでのボーカル録音に
- Neumann TLM 102(699ドル):伝説的なドイツ品質
注意:XLRマイクにはオーディオインターフェースが別途必要です(追加で100〜300ドル)
そろえておきたいアクセサリー
- マイクアーム/デスクマウント:マイクを最適な位置に置け、机の振動も伝わりにくくなります(25〜100ドル)
- ポップガード/ウインドスクリーン:「パ行」「バ行」の破裂音や息の音を抑えます(10〜30ドル)
- ショックマウント:振動や衝撃からマイクを守ります(20〜80ドル)
- ヘッドホン:自分の音をリアルタイムでモニターするのに欠かせません(50〜200ドル)
- オーディオインターフェース(XLR用):アナログ信号をデジタルに変換し、プリアンプの役割も果たします(100〜300ドル)
迷ったときの早見表
- とにかく手軽に使いたい:USBマイク(Elgato Wave、Rode NT-USB Mini)
- 部屋が騒がしい・キーボードの音が気になる:ダイナミックマイク(Shure MV7、Rode PodMic)
- 静かで音響対策済みの部屋:コンデンサーマイク(AT2020、Rode NT1)
- ゲームも音楽も楽しみたい:ヘッドセット(HyperX Cloud、SteelSeries Arctis)
- カメラ撮影・持ち運び:ワイヤレスピンマイク(Rode Wireless GO、DJI Mic)
- 長く使える投資をしたい:XLRマイク+インターフェース(SM7B、RE20)
マイクの方式や構造についてさらに詳しく知りたい方は、マイクの種類のガイドをご覧ください。購入するマイクが決まったら、マイクの設定ガイドを参考にして最高の音を引き出しましょう。